イエスの最高傑作は『危機(原題:Close to the Edge)』(‘72)だと言う人は多いだろう。でも、僕にとってイエスの最高傑作は『こわれもの(原題:Fragile)』(’71)である。中学生の時、本作に収録された「ラウンドアバウト」のシングル盤をリアルタイムで聴いた衝撃は大きかった。キング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿(‘69)』やピンク・フロイドの『原子心母』(’70)はすでに聴いていて、もちろん大きな事件だったけれど、「ラウンドアバウト」のパワーはもっとすごかったのである。シングル「ラウンドアバウト」にハマった人は、誰もが「もっと長く聴いていたい」と思ったはずだ。お金を貯めて『こわれもの』を買い、家に帰って聴いてみると、1曲目の「ラウンドアバウト」はシングル盤の2倍以上の長さ(シングル盤=3分27秒、アルバムバージョン=8分36秒)があり、2度目の感動を得たのだった…。そんなわけで、今回はイエスの4作目となる『こわれもの』を紹介する。
出展元:
music.jp 本配信情報は2019年10月04日時点のものです。
最新情報などは、music.jpのホームページでご確認ください。